リフォームの面白み

2011.08.27

京都・建仁寺の管長だった故竹田黙雷老師に「茶味禅味味々一味」というのがある。時間や空間を超え、自他の別を超えた禅の世界と、茶道とは相通じている。整然として乱れない茶の湯の作法と、粛然として端座する禅。それぞれに趣は異なっても意味は一つ、というのであろう。いわば作法を超えた作法であり、絶対の境地である。禅にしろ茶の湯にしろその境地にまで至るには大変な修業、克己の苦行が必要であって常人にはなしうるものではない。しかし、そのこころはすべての人間の営みに通じるものである。住まいづくりにおいても、しっかりと基本を押さえた上で、常識にとらわれることなく随処に創意工夫をこらし、住むほどに味わいが出る住空間を創造すること、そこに「住味妙味」の高い理想があると思うのである。そして、そこにリフォームの面白みがあると思う。