翻訳という仕事の重要性も理解される

2011.07.29

現代に生きる人間はだれでも、古今東西のさまざまな言語で考えられ、翻訳を通じて伝えられてきた知識、考え方、技術に支えられている。生活のどの面、どの部分をみても、翻訳が絡んでいないと断言できるものはほとんどない。この事実をみるなら、翻訳という仕事の重要性も理解されるはずだ。文化という言葉をきわめて幅広くとらえるなら、明日の日本文化を支える基盤を築く一助になるのが翻訳なのだ。このような重要性を考えるなら、翻訳が副業でも余技でもなく、職業として取り組むべきものであることははっきりしている。翻訳とは一生をかけて取り組むべきものなのだ。だが、翻訳をめぐる環境は決して良いとはいえない。日本では明治以降、戦後しばらくまで、翻訳とは学者や専門家が本来の任務として取り組むべきものであった。