国産車のように無理が効かない

2011.08.15

じつはその文化のおかげで、不満を持ったり、裏切られたりすることもある。とも言った。その実例はこんな風に現れる。たとえば、ドイツ車は精密に作られているが、その精密さのおかけで手間がかかるクルマだ。つまり、その精密さでこそ成り立つ性能を維持するために絶え間ないメンテナンスを必要とするのだ。国産車では、消耗品を極力減らし、かつその寿命もなるべく長く、を目標に作られている。そのために、どんな手法が取られているかと言うと、始めからある程度の傷みを考慮に入れて設計し、しかも最高性能に対して比較的低い出力で運転することが前提とされているのだ。200?/h出せるクルマを100?/hで運転するのなら、消耗部品の交換は50%まで傷んだときでいい。だから50%までは傷みが気にならないように作るわけだ。ところが、ドイツ車は200km/h出せるクルマは常にその速度で使うことを前提に作られている。150km/hしか出せなくなったら存在価値がない。だから部品の交換も80%くらいの傷みでしてやらねばならない。これを怠ると乗り味を大きく損ねるばかりか、傷みが他の部分に広がり、故障の原因になったりする。これが文化の違いなのだ。とくにスピードに対する違いがドイツ車と国産車では顕著だが、作りや使い勝手に関しても、各国の違いが気になることが必ずある。道路事情も、クルマの使い方も、まして気候までまったく違う国から来たクルマなのだから、違いはあって当たり前ということなのだ。ドイツ車以外のクルマでも、消耗部品に対する考え方は似たようなものと考えればいい。つまり国産車のように無理が効かないと思って接するべきだ。

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