活版こそ、印刷の王道

2011.07.06

「活版こそ、印刷の王道」それが死んだ親父の口癖だった。確かに数ある印刷技術の中で、活版は真ん中といってもいい道を歩んできた。グーテンベルグの金属活字の発明は宗教改革の、ひいては近代社会の遠因になったとさえ言われる。それまでは手写で制作され、限られた部数しか出版できなかった聖書をはじめとする文献類が、広く社会に流布することで市民の意識を変えたのだ。その後も活版は文字文化と軌を一にして発展してきた。一九世紀頃には、凹版や平版などの活版以外の印刷技法も開発されていた。しかし、凹版や平版は、図や写真の印刷にはすぐれていたが、文字の印刷にはむかない。二〇世紀に入ってからも、依然として活版の独占状態が続いていた。

[参考情報]
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